撚りをかけることで現れる色の深み

弓月工房の御召にかかせない糸“御召緯(おめしぬき)”の新色が上がってきました。

御召緯というのは糊付けされた強撚糸のことで、
この糸を織り込んだ織物はお湯につけ揉みほぐすと糊が落ち、織上がりより縮むことでしぼが現れるのが特徴です。

現在、手がける職人の減少により希少な糸となっています。

 

今回の新色にむけ、色付けした糸に糊を付け、乾かしているところです。

turusi01

kukuri02

この段階ではまだ浅い赤色ですが…

 

ここから強い撚りをかけていきます。

水を浸しながら撚りが戻らないよう、じっくり丸3日かけボビンに巻き取っていきます。

bobin

ようやく深い緋色になり完成です。

 

強い撚りをかける前と後では色が変化する(濃くなる)ため、
イメージした色を出すには何度も失敗があり、その積み重ねで出来上がります。

御召緯は思い通りの色を染めるのが難しく、一般的には黒と白の2色のみが作られています。

弓月工房では色に拘り、普段から一般的に使う“黒”であっても、
少し薄めた墨鼠色に敢えて染め上げ黒として使っていたり、
色味は同じでも濃度の違いで何色か持って使い分けたりしています。

 

そうする事で、織物に使う他の色とかけ離れず調和した落ち着いた織色をつくり出しています。

 

この緋色が、次の製織で経糸と交差しどう変化するのか…楽しみです。

また紹介していきますね。