絞りの帯

毎年最初に行う「工房展」は

「舎主と女将の新作発表」。

今年のテーマは

舎主が提案する「織の着物に染の帯」と

女将が提案する「染の着物に織の帯」。

ただいま好評開催中です。

 

今日は絞りの帯にクローズアップしてみます。

 

弓月の絞りの帯の特長はなんといっても素材!

使用しているのは「紋シボ織」という御召緯の入った御召生地。

御召の特徴どおり、

お湯につけるときゅっと縮み、

そのあと着尺巾まで張って巾を出すことができるので

絞りを施すのに相性抜群の生地なんです。

 

絞りの生地としてよく使われるのは綸子ですが

やわらかくて絞りやすく染料も浸透しやすい反面、

やわらかいが故に絞りのシワや凹凸感が無くなりやすいのが難点です。

 

しかし!

この紋シボ織の紋と御召緯でつくられた凸凹は

絞りの凹凸を活かすだけでなく、

何度も浸染したり、絞ったまま抜染などをしても

耐えるだけの丈夫さを兼ね備えています!

これだけの優れた絞りの技術を有する職人さんも

今ではほとんどおられなくなってしまいました。

 

そんな貴重な絞りの帯、

ぜひ期間中に見にいらしてください。

↑↑↑七宝柄のできあがり。

 

●工房展「舎主と女将の新作発表」

1月29日(日)まで弓月京店2階ギャラリーにて開催